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JAILA 第12回全国大会報告(2024年3月16日 東洋大学白山キャンパス)

 JAILA第12回全国大会ハイブリッド開催(2024年3月16日、於東洋大学白山キャンパス)では、多くの方にご参加いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
 当日行われました研究発表、ポスターセッション、シンポジウムの様子をご紹介いたします。
 また、プロシーディングズも掲載しておりますので是非ご覧ください。




開会式

開会式
開会式

研究発表

張 可瑩さんのご発表
張 可瑩さんのご発表

寺西 雅之先生のご発表
寺西 雅之先生のご発表

宇野光範先生のご発表
宇野 光範先生のご発表

五ノ井 杏さんのご発表
五ノ井 杏さんのご発表

姜 碩さんのご発表
姜 碩さんのご発表

青田 庄真先生のご発表
青田 庄真先生のご発表

深田 芳史先生のご発表
深田 芳史先生のご発表

ナットチー 直子先生、和田あずさ先生のご発表
ナットチー 直子先生、和田 あずさ先生のご発表

岸田 夕奈さん、乾 美紀先生のご発表
岸田 夕奈さん、乾 美紀先生のご発表

篠崎 亮哉先生のご発表
篠崎 亮哉先生のご発表

佐藤 洋一先生のご発表
佐藤 洋一先生のご発表

宮城 ひなたさん、乾 美紀先生のご発表
宮城 ひなたさん、乾 美紀先生のご発表

麻生 雄治先生のご発表
麻生 雄治先生のご発表

輿石 采佳さん、上原 遼さんのご発表
輿石 采佳さん、上原 遼さんのご発表

山本 五郎先生のご発表
山本 五郎先生のご発表

講演 「文学を教えること・学ぶこと~イギリス児童文学を題材に~」

講演1
講演1

講演2
講演2

シンポジウム 「グローバル時代下の歴史教育-自国中心の歴史観からの脱出を-」

シンポジウム1
シンポジウム1

シンポジウム2
シンポジウム2

ポスター発表

ポスター発表1
ポスター発表1

ポスター発表2
ポスター発表2

閉会式

第11回大会優秀発表賞授賞式
第11回大会優秀発表賞授賞式:受賞者は、岸田 夕奈さん・北川 愛夏さん・宮城 ひなたさん(いずれも兵庫県立大学学生)・乾 美紀氏(兵庫県立大学)

奨励賞を受賞された北條 航氏
奨励賞を受賞された北條 航氏(東京大学院生)

優秀ポスター賞授賞式
優秀ポスター賞を受賞された久世恭子氏(東洋大学)

深谷素子新会長によるご挨拶
深谷 素子新会長によるご挨拶

懇親会

佐藤洋一先生によるステージ
佐藤 洋一先生によるステージ


プロシーディング/発表資料(PDF形式)

※ 下表は、今大会の発表一覧(研究発表および講演・シンポジウムのみ)です。

※ ポスターセッションの概要については、大会概要(PDF)をご覧下さい。

※ プロシーディングが公開されているのは、一部の発表です(全てではありません)。

※ 表中のリンク(proceeegings)よりプロシーディングを閲覧できます

※ プロシーディングおよび発表資料はPDF形式となっております。

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No.

題目

発表者 proceedings

発表資料
1 教育における「調和と協調に基づくウェルビーイング」を考える 宇野 光範 proceedings
  令和5年の次期教育振興基本計画(中教審答申)のコンセプトには「日本発の調和と協調に基づくウェルビーイングを発信」することが掲げられている。本発表では、ウェルビーイングという包括的な概念の思想面における基礎をめぐり、ユーダイモニア(生きがいや人生の意義)をヘドニア(快楽)よりも高次に置きがちな見方に対して、快楽主義的な教養観の再評価を試みる。教育において個人的快楽と他者との共創を橋渡しするものとしての「ウェルビーイング」という語彙の有用性を探求する。
2 小学校低学年における外国語教育の全国的動向:必修ではない状況下での地域差 青田 庄真 proceedings
  2017年告示の学習指導要領により、小学校中学年で新たに外国語活動が必修となり、高学年ではそれまでの領域が外国語科として教科化された。一方で、1・2年次の外国語教育に関しては学習指導要領に明確な位置付けがない。地域差の是正が小学校外国語教育拡大の論理としてしばしば用いられてきたことを踏まえ、全国の市区町村教育委員会に対する質問紙調査の結果をもとに、小学校低学年の外国語教育の全国的な動向を分析した。
3 マーガレット・アトウッドの『マッドアダム』シリーズにおける人間の良心のメタファーとしての動物 張 可瑩 proceedings
  『マッドアダム』シリーズにおいて動物は人間の倫理、道徳、そして宗教に深く関わる。動物は善と悪の曖昧な境界線上におかれ、人間の環境破壊の証人となり、同時に人間性の鏡としての役割を担う。人間が失った純粋さや無垢さを動物が象徴し、環境破壊への罪悪感や反省を人間に促すとともに、動物は深い共感と感情の対象となり、人間の心を癒す。エコロジーの視点からメタファーとしての動物の役割を考えてみたい。
4 英語学習における現代の和製英語の影響 五ノ井 杏
  情報技術がますます発達し、様々な言葉が溢れる現代において、英語から借用・誤用された「和製英語」も多く登場してきている。曖昧で無責任なカタカナ語が蔓延するなか、生徒・学生らは複雑な語彙や文法にまみれながら英語を学習している。そこで本研究では、学習者に対して和製英語に関する小テストと意識調査を実施した上で分析し、和製英語による英語学習への影響、特に、文法や語彙の正確さに関する現状を把握することを試みる。
5 Enhancing Japanese International Students’ Opportunities for Socializing in English during Their Study Abroad Yoshifumi Fukada
    Japanese students enroll in study abroad (SA) programs in English-speaking countries to improve their English proficiency through target language (TL) socializing. This involves engaging in social practices and interactions with locals and individuals from other nations in English. However, language acquisition during SA is not an “inevitable, effortless, or osmotic process” (Kinginger, 2009, p.114). Therefore, students must proactively seek out socializing opportunities, utilizing their agency as a socioculturally mediated capacity to act (Ahearn, 2001).
  This study examines the self-initiated, TL-mediated socializing of Japanese undergraduate students as part of a longitudinal qualitative study. Data were collected from nine students using various research techniques, including pre-surveys, network mapping, informal interviews, reflective writing, and diary entries. Analysis employed a thematic coding technique within the frameworks of situated learning (Lave & Wenger, 1994) and affinity space (Gee, 2004). The findings highlight the dynamic, fluid, and temporal nature of international students' socializing and the ecological complexities involved in their co-construction of TL-mediated socializing opportunities.
6 「準文学」テクストの文体:メタ言語能力育成の視点から 寺西 雅之
  英語教育の主流となりつつあるCLIL(Content and Language Integrated Learning)に代表されるように、ことばそのものよりも内容を重視する授業・学習が推奨される一方、文法や技法など「ことばそのものについて」深く学ぶ機会は、言語教育全般で相対的に軽視されているようである。本研究では、非文学テクストを文学的に読む試みを通じて、CLILの弱点とも言える「メタ言語能力の育成」について考察してみたい。分析対象となるテクストは、必ずしも日常言語ではないが文学作品とも言えない「準文学」テクスト、具体的には広告、ポップソング、漫才などである。これらのテクストを、語りの構造、オクシモロン、アイロニ、メタ・メッセージなどの「文学的特徴」に着目して分析し、ことばそのものに関する深い学びと考察が言語教育に貢献する可能性について再検証してみたい。
7 多文化共生社会の実現のためのやさしい日本語の位置づけ-異文化コミュニケーションにおけるやさしい日本語の貢献と限界- 姜 碩
  2019年4月の改正入管難民法の施行により、日本で暮らす外国人の数が増えてきた。この現状を踏まえ、日本に在住する外国人の多様な国籍、母語、そして日本語能力を紹介し現状を報告する。また日本人と外国人が文化的な違いを認め合い、対等な関係を構築しながら、ともに生きていく多文化共生社会を実現するための言語政策である「やさしい日本語」の成り立ちにと意義について説明し、それに対する研究成果について紹介する。
8 英語に堪能な若手小学校教師の英語音声指導観の変容過程③-多様性と明瞭性をめぐる葛藤に関する省察に着目して- 和田 あずさ
ナットチー 直子
proceedings
  本研究は、英語に堪能な小学校英語教師の音声指導に関する省察の経年的な変容を捉えることを大きな主題とする。発表では、発音の多様性を認めようとする信念と英語らしい特徴を保った発音を重視しようとする信念の対立が生じ、実際の指導のあり方について授業者が葛藤を抱いていることに着目し、この点に関わる授業内の授業者の実際の指導とその背景にある心的過程およびこれらについての省察に関する事例の解釈を取り上げる。
9 海外研修引率を通じて見る学生同士のコミュニケーションの変化について 佐藤 洋一
  2020年初頭に起こったコロナ禍への対策として、「三密の防止」の重要性が叫ばれたのはまだ我々の記憶に新しい。結果、現在の日本において就学している学生の多くは、学生時代の大半を「三密防止」の環境の中で過ごしてきている。このことによって、学生同士のコミュニケーションは大きく変質してきている。本研究では、研究者自身がコロナ以前とコロナ以後に、大学生の海外研修の引率教員として従事した経験に基づき、学生同士のコミュニケーションの容態の変化について分析する。結びとして、今後需要が再び高まると予想される海外研修のあり方について論じる。
10 DeepLを使用した授業内英作文活動の意義と課題-大学生の英作文に対する意識に焦点を当てて- 輿石 采佳
上原 遼
proceedings
  本研究では、日本国内の大学生を対象にDeepLを使用した英作文の活動を実施し、学習者がその過程で何に着目するか分析した。また、学習者が英作文をする際に得た気づきと、中等教育段階の被教育経験の関連性を、アンケート調査を実施し検討した。本研究の結果を踏まえ、日本におけるDeepLを使用した英語指導の在り方やその役割について考察する。
11 短期ボランティア活動の多様な在り方と地域ニーズに関する比較研究-アジア5カ国における大学生の活動事例を中心として- 岸田 夕奈
乾 美紀
  本研究の目的は、アジアの大学生が行う短期ボランティア活動にどのような多様性が見られるか、またそれらが地域ニーズとどの程度合致しているかを明らかにすることである。研究にあたり5カ国(日本、ラオス、カンボジア、インドネシア、韓国)の学生が集まる報告会に参加し、地域の問題を解決するために取り組んだ支援事例を比較した。発表では学生のどのような活動が地域のニーズと合致していたか精査した結果を報告する。
12 ラオスにおける村教育開発委員会の役割と効果に関する研究-5つの村の学習成績に焦点を当てて- 宮城 ひなた
乾 美紀
  ラオスでは教育の地方分権化の一環として、自律的運営学校(School-Based Management)の概念を取り入れ始めた。その影響で村教育開発委員会(VEDC)が各村に設置され、村内での教育課題解決に努めている。本研究の目的は、山岳地帯に位置する5村においてVEDCがどの程度充足し、その役割を果たしているかについて明らかにする。発表では、VEDCの充足度が村の子どもの学習成績にどのような影響を与えているか現地調査により明らかにした結果を報告する。
13 学士課程での英語語彙学習レベルについての考察 山本 五郎 proceedings
  高校卒業までに学習すべき英語の語彙レベルについては文科省の『外国語の抜本的強化イメージ』等によって目標が設けられているが、大学での教養英語として学習対象とすべき語彙については充分な研究が行われていない。本研究では、2020年以降に出版された英語雑誌を基にして時事英語コーパスを新規構築した。コーパスを基に作成した頻度順語彙リストから高校必修相当の語群を除いた大学生向け語彙リストを抽出し、その特性について考察する。
14 日英語の捉え方の違いに着目した文法授業案 篠崎 亮哉 proceedings
  本発表では、日英語の視点の違いに着目した文法授業案を提案する。言語に現れる視点の違いとは、例えば主語の有無などが挙げられる。これは、認知言語学の考え方に基づくと、日本語話者は主観的把握、英語話者は客観的把握を取りやすいという、事態の捉え方の違いによるものであると考えられる。そこで本研究は、主に高校生を対象に、日常生活でみられるような言語表現から、小説や俳句といった文学作品までを教材とし、日英語の視点の違いに着目した文法授業案を提示する。
15 英語スピーキングにおける「やり取り」を促進する指導法 麻生 雄治
  現行の学習指導要領では、「話すこと」の指導をこれまでより強調しているように思えるが、実際には話すことにおける課題は大きいことが報告されている。それぞれの学習段階で目指すべき「やり取り」の姿は異なると思われるが、効果的な「やり取り」の方法(分量、内容、形式など)に関する統一した見解は出されていない。そこで、本発表(研究)では、一つの指導法としてテンプレートを活用することが「やり取り」の練習にどのような影響があるか(効果的であるか否か)を調査し、指導法の一つとして有効であるかを検討する。
講演 講演:文学を教えること・学ぶこと~イギリス児童文学を題材に~ 講師:佐藤 和哉
司会:久世 恭子
  本講演では、講演者がこれまでおもに扱ってきたイギリス児童文学を主な題材として、文学的テクストを大学で教えること、学ぶことの意味について考えてみたい。文学的テクスト、とくに小説や物語は個々の読者が好きなように読めばよいのに、なぜ、わざわざ高等教育機関で教える、あるいは学ぶ必要があるのか、という問いがしばしば発せられる。ここでは、「インターテクスチュアリティ」という考えかたの効能と陥穽を一つの論点として、文学研究が持つ社会的意義の可能性を模索する。
シンポジウム シンポジウム:グローバル時代下の歴史教育-自国中心の歴史観からの脱出を- 司会・講師:鄭 成
講師:梅村 卓
講師:小川 涼作
ディスカッサント:劉 傑
  グローバル時代という用語が広く使われ、国境を跨がった他国の人々との交流がますます日常的になるにつれて、自国中心の視点から脱出して、他国の視点を取り入れた複合的視点をもつ歴史観の形成は、歴史教育の課題としてその重要性を増すようになってきた。  今回のシンポジウムでは、この課題をめぐって、まず3名の講師が、高校、大学の生徒・学生の歴史認識を紹介する。引き続き、自国中心の歴史観に陥られないように、歴史教員としてどのような工夫ができるか、グローバル時代にどのような歴史教育が求められるかについて、各自の教育実践を紹介するとともに問題提起を行う。  以上を受けて、ディスカッサントの劉傑は、3名の報告に対してコメントを行い、さらに講師との討論を通じてグローバル時代下の歴史教育のあり方についての認識を深めていく

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