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会長挨拶 

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 日本国際教養学会 (The Japan Association of International Liberal Arts: 以下、JAILA) は、2011年9月に設立され、「国際」、「教養」そして「学際」をキーワードとした研究活動を行ってまいりました。会員の専門分野は、哲学、歴史、社会科学、自然科学、芸術、教育、外国語、環境など多岐にわたります。JAILAの学術的な成果は社会的に認められ、現在、本学会は日本学術会議協力学術研究団体に指定されております。

 これまで歴代会長が継承してきたJAILAの精神、「国際」「教養」「学際」を引き継ぎつつ、私はJAILAを「知のコモン=共有地」と位置づけたいと思います。つまり、様々な分野で教育・研究を実践する学会員が、それぞれの分野の知見を持ち寄り、これを「共有する場」を目指すということです。チャールズ・H・ハスキンズの『大学の起源』によれば、最初期の大学とは「権威や権力の支配が及ばない所で知的探究をなす自治団体」であったといいます。学会も同じです。学会は、そこに属するメンバーが自由に知的探究をなす自治の場であり、その知的探究の成果を自由に共有するコモンです。さらに、「知のコモン」たる学会には、若い世代を育てるという役割があることも忘れてはなりません。JAILAは、若手研究者こそが自由に発言し学び合えるコモンとなることを目指し、活動してまいります。

日本国際教養学会会長 深谷 素子