ホーム > 活動報告 > 第14回全国大会

JAILA 第14回全国大会報告(2026年3月14日 宮城教育大学)

 JAILA第14回全国大会ハイブリッド開催(2026年3月14日、於 宮城教育大学) では、多くの方にご参加いただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
 当日行われました研究発表、ポスターセッション、シンポジウムの様子をご紹介いたします。
 また、プロシーディングズも掲載しておりますので是非ご覧ください。




開会式

開会式

研究発表


発表1


発表2


発表3


発表4


発表5


発表6


発表8


発表9


発表10


発表11


発表12


発表13


発表14


発表15

特別講演

講演の様子1

講演の様子2

ポスター発表


2

閉会式(各種表彰式)


ポスター奨励賞授与


優秀ポスター賞授与


優秀発表賞授与


新会長就任挨拶(北先生)


閉会の辞(深谷会長)

プロシーディング/発表資料(PDF形式)

※ 下表は、今大会の発表一覧(研究発表および講演・シンポジウムのみ)です。

※ キャンセルとなった発表については、一覧に掲載しておりません。

※ ポスターセッションの概要については、大会概要(PDF)をご覧下さい。

※ プロシーディングが公開されているのは、一部の発表です(全てではありません)。

※ 表中のリンク(proceedings)よりプロシーディングを閲覧できます

※ プロシーディングおよび発表資料はPDF形式となっております。

No. 題目 発表者 proceedings
1 米軍基地を地域資源とした英語交流拠点の効果検証―岩国市英語交流センター「PLAT ABC」の事例― 永木 健一 proceedings
  山口県岩国市では、英語教育と英語を核としたまちづくりを推進している。行政区域内に所在する米軍基地を地域資源として活用し、英語による交流を促進するための交流拠点「岩国市英語交流センター(PLAT ABC)」を令和4年3月に供用開始した。このような取り組みは国内では類例がなく、市民に対する異文化理解や国際意識、コミュニケーション力の向上にどのような意識変化が現れるかを明らかにすることを目的とする。発表者は、全国の米軍基地所在自治体における交流事業の現状を調査したうえで、令和6年7月から令和7年5月まで、PLAT ABCを利用する小学5・6年生、中学生、高校生、一般市民を対象にアンケート調査を実施した。また、日米協会岩国、PLAT ABCスタッフ、教職員、ALT等を対象に半構造化面接を行い、意識変容の効果を検証した。本発表では、その集計結果と傾向について発表を行う。
2 アイヌ文化教育が媒介する英語教師のスタンス変容―言語観・倫理観・教育観の再編に着目したナラティブ分析― 坂本 南美 proceedings
  本研究は、日本の先住民族であるアイヌ民族の言語・文化を題材とした活動に参加した若手英語教師A氏への半構造化インタビューを対象に、教師が自己のスタンスを形成・再編していった様相をナラティブ分析により検討したものである。活動の取組では、アイヌ語や歴史的背景に触れる事前学習、アイヌ文化継承者の講話、国立アイヌ民族博物館での現地見学、その後の振り返り活動が連続的に実施され、学習者が新たな価値観に出会い考えを深める場が構成されていた。A氏は当初「生徒に学ばせる」意図を持っていたが、実践を通じて自身も学びのプロセスに巻き込まれ、「教える者」から「共に学ぶ者」への視座の転換を語った。生徒の振り返りには主体的な理解の痕跡が見られ、先住民教育が教師の自己省察を促した可能性が示唆された。本研究は、アイヌを扱う学習が言語多様性と異文化への倫理意識に揺さぶりを生む点に着目し、英語教師教育の新たな視座を提示する。
3 小学校における英語音声の慣れ親しみの諸相―児童のつぶやきの経年的変容に着目して― 和田 あずさ
ナットチー 直子
proceedings
  本発表では、小学校の外国語活動と外国語の学習活動を経て、児童がどのように英語音声に慣れ親しみを深めていくのかについての事例を紹介する。児童が音声のモデルを上手に模倣することができることと、児童自身が英語の音声の特徴や日本語との違いを知識として理解し発音できる技能を身に付けていることには隔たりがある。英語の音声に関する知識及び技能の習得に際してのこのような隔たりを埋める手がかりとして、本発表では「気づきの言語化」、すなわちLanguagingに着目する。本発表では、英語の物語を声に出して読む活動やリズムを感得する言葉遊び・チャンツの活動を行う中で生起する児童の自由発話や児童間の対話のうち音声に関するつぶやきに焦点をあて、このつぶやきが音声の気づきや学びにどのように貢献し得るかについて検討するとともに、つぶやきの質と実際のパフォーマンスが第3学年から第6学年にかけてどのように変化していくかについて報告する。
4 在日コリアン女性の子育てにおける選択と調整―再帰性と主体性の視点から ウィックストラム 由有夏 proceedings
  在日コリアン女性は、民族差別やジェンダー不平等など複数の抑圧構造が交差する社会的文脈に置かれている。本研究は、そのなかでも子育て期にある在日コリアン女性が、いかに日々の生活実践を組み立て、ときに主体的かつ戦略的に子育て・仕事・生活をめぐる選択や調整を行っているのかを明らかにする。18名の在日コリアン女性へのライフストーリー・インタビューをもとに、夫婦間のケア分担交渉、育児サポートの獲得と就労、学校選択をめぐる調整といった実践を検討する。インターセクショナリティ(Collins)と再帰性(Giddens)を分析枠組みに、女性たちが自身の子ども時代の経験を参照しつつ判断を見直し、利用可能な資源のもとで選択肢を模索し、ときに新たな選択肢を創出するプロセスに着目する。こうした実践から、女性たちが交差的な不平等のもとで主体性をどのように形成していくのかを明らかにする。
5 在日ベトナム人専門職の生活実態と課題:多文化共生社会実現に向けた基礎的研究 岩中 貴裕
林 炫情
芹澤 隆道
  日本の学校教育は、日本文化を前提とした同化モデルに基づいており、外国人児童生徒や将来の多文化社会に対応する力を育成する仕組みは十分ではない。一方、社会では「技術・人文知識・国際業務」ビザを持つベトナム人専門職が増加し、地域の国際化に重要な役割を果たしているが、キャリア形成や社会統合に課題を抱えている。本研究は、こうした専門職の生活実態を明らかにし、来日前の期待と現実のギャップを分析することで、多文化共生社会の構築に資する教育的示唆を得ることを目的とする。調査結果は、地域社会における外国人受け入れの課題を可視化し、学校教育において異文化理解を基盤とした授業モデルを提案するための根拠となる。さらに、高校での出前授業やグローカル人材育成プログラムに還元し、若年層が文化的多様性を価値として捉える力を育成する。これにより、地域と教育現場の双方で多文化共生を担う人材育成を促進することを目指す。
6 高等教育機関キャンパスの偏在に関する定量的分析―立地ジニ係数(Locational Gini Coefficient)を用いた国際比較― 坂本 萌歌
  地方から都市部への人口移動が顕著な日本では、国際的にみても首都一極集中の度合いが依然として高い。人口移動の多くは大学進学時に生じるとされるが、その要因となり得る大学の偏在について、日本の状況を国際的に相対化した研究は管見の限り見当たらない。 そこで本研究では、都市部への人口集中の一因として大学の立地構造に着目し、日本、アメリカ、フランス、ドイツを対象に国際比較を行い、日本の大学の偏在を位置づけることを目的とする。分析にあたっては、各国の高等教育機関キャンパス所在地を可視化し、立地ジニ係数を用いて行政区分ごとの集中度を設置形態別に算出、比較した。その結果、4か国に共通して私立機関の偏在が大きいことが確認された。一方、日本以外の国では私立機関の割合が低く、全体の偏在は抑えられていた。日本では高等教育を私立に頼ってきた背景から、都市部への私立大学集中が大学全体の偏在を高めている可能性が示唆される。
8 メディア・ディスコースと批判的談話分析(CDA)―福島県産のモモをめぐるBBC報道を題材に― 久世 恭子 proceedings
  本発表では、2024年に英国ロンドンの老舗百貨店ハロッズで販売された福島県産のモモをめぐるBBC報道ディスコースの言語的特徴を、批判的談話分析を用いて明らかにする。ハロッズでは2023年から日本産果物の販売を行ってきたが、9月に福島県産のモモが販売されると新聞やBBCなど主要メディアで広く報道され、注目を集めた。モモ1個あたりの価格が高額であったことに加え、英国を始めとする欧州各国には福島産食品に対する放射能汚染への警戒感が根強く残っていたからである。本研究の分析方法としては、まず、テクスト・マイニングにより対象ディスコースの語彙の特徴を概観し、次に批判的談話分析(CDA)の「制約」の枠組みを用いて、このディスコースの形成に関わる言語的特徴を探る。その際には、質的データ分析ソフトウエア(QDAS)を利用してコーディングを行うことの意味についても検討する。
9 高校英語におけるAIの導入とクリエイティブ・ライティング―クラス英詩創作における生徒の英文着想とメタ・リテラシーに関する質的研究― 漆畑 祐佳
  現代におけるAIの目覚ましい発展に伴い、高校の教育現場においても、AIとの共生のための方策が模索され始めている。高校英語において、AIの導入を試みた。生徒がAIをどのように用いて、クラス英詩のためにどのような英文をどのように着想し創作したのかを、創作されたクラス英詩及び選択式及び自由記述式のアンケート調査を通して、質的に分析する。さらに、AIが使用された英文で創作されたクラス英詩と、AIが使用されなかった英文で創作されたクラス英詩との比較を通して、メタ・リタラシーの観点から、どのような意識を生徒が持つことができるのかについても分析する。このようにして、AIの導入により、今後の英語学習において何が可能となり、どのような動機づけがなされるのかについて考察し、最終的に、クラス英詩の比較検討がもたらすメタ・リタラシーの可能性についても探究する。
10 教育政策借用の観点からみた日本の英語教育制度の国際比較 山本 五郎 proceedings
  日本では初等・中等教育段階から英語教育が重視されてきたにもかかわらず、English Proficiency Index などの国際指標において英語運用能力は世界の中位から下位にとどまっている。本発表は、こうした日本の英語力の国際的な低評価を起点とし、英語教育政策が掲げるグローバル人材育成等の国際化の目標と学校・大学におけるカリキュラムや授業実践との乖離を指摘する先行研究(Glasgow & Paller, 2016; Underwood & Glasgow, 2018)を踏まえて、日本の英語教育政策の制度的・構造的な課題を検討する。本発表では、教育政策借用(policy borrowing)の枠組み(Phillips & Ochs, 2003; Tanaka, 2005)を採用し、国際的な英語力指標で一貫して高評価を得ているオランダを比較対象として取り上げる。両国の英語教育政策や大学における英語関連カリキュラム、学習者支援体制の比較分析を行い、英語力の国際的評価が高い国の英語教育制度から、日本の英語教育において借用・応用可能な要素を抽出し、その導入可能性を検討する。
11 Era of revolutionary digital transition/transformation in education - Dilemmas, challenges and implications for the future learning/teaching/assessing of Japanese as a scripted foreign language in Australia - HASEGAWA Hiroshi
  A variety of digital technologies permeate our current society and daily lives. Digital technology has become a particularly hot topic since AI entered (intrusively) our education contexts in 2023. Learning/teaching/assessing platforms powered by digital devices have revolutionised a broad range of academic disciplines, allowing personalised and collaborative learning/teaching/assessing approaches, but, at the same time, enforcing challenges such as those linked to academic integrity and ethics and possible devaluation of critical thinking development. Japanese is one of the most attractive Asian languages for students to study in Australian education institutions. Several studies have focused on Japanese language education with AI/in digitally oriented environments, but not many have reflected on the voices of permanent or sessional teaching staff subjected to this digital transition/transformation era. Referring to the presenter’s past research on learning/teaching/assessing Japanese as a scripted language in Australian higher education contexts, this presentation will introduce a thematic analysis of 625 students’ recorded assessment presentations (over eight semesters from 2021-2024). The presentation will provide an opportunity for participants to share obstacles experienced by sessional staff in the process of assessing tasks and to consider some implications for higher education settings in which integrative technologies are embedded.
12 思考スペースと探究過程における情報量・協働性の関係—「国際情報分析」による探究学習を事例とした比較研究— 江嵜 那留穂
吉田 夏帆
関谷 祐史
坂本 萌歌
関谷 実代
  近年、高等学校では「総合的な探究の時間」が導入され、またGIGAスクール構想下にてICT活用が推奨されているものの、それが必ずしも協働的な学びに繋がっていないとの指摘がある。本研究では、大学生や高校生を対象に有効性が実証されてきた「国際情報分析」の手法を用い、探究過程における思考スペースの違いが学習者の情報量及び協働性に与える影響を検討した。対象者をどこでもシートによる共有シート群とスプレッドシート群の2群に分け、同一条件下で国際情報分析を実施し、探究過程における情報量や情報共有のしやすさ、グループワークの協働状況や議論の活性度を比較分析した。その結果、スプレッドシート群は情報量の増加に優れる一方、共有シート群では対話の発生頻度やグループワークの活性度が高い傾向が確認された。以上より、探究過程においては、思考を空間的に共有できる思考スペースの設計が協働的探究を支える重要な要因であることが示唆された。なお、本 発表は「国際情報分析」手法を用いた探究学習における思考スペースの機能を多角的に検討する共同研究の一部である。
13 思考スペースと探究成果の質・定着度の関係—「国際情報分析」による探究学習を事例とした比較研究— 關谷 武司
芦田 明美
安武 祥子
清水(辻) 彩
  近年導入された高等学校における「総合的な探究の時間」等では、ICT環境の整備が進む一方、探究成果の質やその内容の定着度に課題が残されている。本研究では、「国際情報分析」の手法を用いた探究学習において、学習者の探究成果の質及びその定着度に思考スペースの違いが与える影響を検討した。具体的には、対象者をどこでもシートによる共有シート群とスプレッドシート群に分け、国際情報分析の評価基準にもとづき探究成果を分析した。その結果、探究成果の質(論理性や多角的視点等)においては、共有シート群の方がやや優位な傾向が見られた。他方で、探究内容の定着度については今回の調査では両者に明確な差異は見られず、また、グループ間の差よりも個人差の方が大きいことが示唆された。以上より、探究成果の質には思考スペースが一定の影響を与え得る一方、その定着度は個人差の影響も考えられ、今後も継続的な検討が必要といえよう。なお、本発表は「国際情報分析」手法を用いた探究学習における思考スペースの機能を多角的に検討する共同研究の一部である。
14 環境文体論から見る英国ナショナル・トラストの環境観の変容―コーパスを用いた言説分析― 奥 聡一郎
  本発表は、環境文体論の枠組みを援用し、ナショナル・トラストを始めとするイギリスの文化財の情報発信のテクストを中心に環境に対する視点の変容を考察する。私たちを取り巻く自然や文化遺産に関連するテクストの文体分析は、環境に対する視点や態度を解明する上で重要である。本発表では、同団体の報告書や広報資料を対象にコーパス分析を行い、環境保護に関する語彙やコロケーションの通時的変化を調査した。分析の結果、初期の客観的 な「保存」重視の記述から、近年は持続可能性や人間との相互作用を強調する文体への移行が言語的に裏付けられた。これは、環境保護団体がいかに社会へメッセージを発信し、その役割を再定義してきたかの証左でもある。さらに、景観や文化遺産に関する言説の文体分析を通じ、環境に関わる異文化理解および環境文体論の学術的発展に寄与することを目指す。
15 二つの世界都市が語る〈自然〉:公園観光テクストの環境文体論的比較―東京とロンドンを事例として 寺西 雅之
吉田 安曇
那須 雅子
proceedings
  本研究は、観光テクストにおける自然および文化の言語的構築を、環境文体論の理論枠組みに基づいて分析するものである。筆者らはこれまで、金閣寺、春日大社、姫路城、沖ノ島など日本各地の観光地を対象に分析を行ってきたが、本発表では分析領域を拡張し、都市空間における自然に焦点を当てる。具体的には、東京とロンドンの公園における観光言説(案内板、パンフレット、ウェブサイト等)を比較し、両都市が自然をどのように語り、価値づけているかを検討する。分析は Stibbe(2015)の「ストーリー」概念および Virdis(2022)の環境文体論的枠組みに依拠し、自然がどのような語りとして提示されているのかを明らかにする。また、Cronin(2017)の環境翻訳論および寺西・吉田(2024)の翻訳比較手法を援用し、日英間で自然や文化が翻訳される過程における価値転換や文化的含意の変容にも着目する。都市の自然を対象とした観光テクストの比較を通して、言語表現が都市住民や観光者の環境意識・異文化理解の形成にどのように寄与しうるのかを考察し、持続可能な都市環境の言語的デザインに示唆を与えることを目的とする。
特別講演 First Languaging and First Knowledging and the Future of Indigenous Education: Perspectives from Australia, Mongolia, and Japan Lecturer:
 Dr. Sender Dovchin
  (Curtin University)

Moderator:
 Dr. Nami Sakamoto
  (Doshisha University)
   First Nations peoples have sustained their cultural and linguistic practices for tens of thousands of years, developing sophisticated First knowledge of nature, land, water, sky, seasons, astronomy and navigation since the earliest moments of human existence. Although they may not have relied on modern technological instruments, they have long possessed intricate knowledge systems that continue to sustain their languages, cultures, communities, and ecosystems across generations. This profound practice of First Knowledging also brings forth an awareness of First Languaging - the living and evolving expressions of First Languages that have existed since the dawn of humanity. Humans have always been languaging; yet First
 Nations peoples have preserved a unique clarity and connection to this essence. For them, language is not merely a means of communication but an interwoven tapestry of spiritual expression, storytelling, and embodied systems of First Knowledges that nurture both cultural and ecological worlds. This lecture explores the intersections of First Knowledging and First Languaging among Indigenous communities in Australia and Mongolia, illuminating how linguistic and cultural continuity shape identity, learning, and belonging. By examining the dynamic interplay between Indigenous and dominant languages across homes, schools, and communities, it identifies pathways for embedding these epistemologies in curriculum design and classroom practice. Extending to Indigenous contexts in Japan, the lecture considers how First Languaging and First Knowledging can inform transformative, inclusive, and culturally responsive approaches to Indigenous education for the future.

References:

ポスター発表

■ 優秀ポスター賞

「Emotion regulation for adaptive classroom management in non-major EFL contexts」

菅野 雅代(仙台高等専門学校)


■ ポスター発表奨励賞

「薄田泣菫伝記漫画制作」

            池田 沙織(岡山県立大学大学院 学生)
            風早 由佳(岡山県立大学)



▲ページの先頭へ