ウクライナ支援:チャリティワークショップと文化紹介
■ チャリティワークショップ開催「ウクライナの伝統工芸品プィーサンキを作ろう」
2023年10月25日(水)に、ウクライナの伝統工芸品プィーサンキをつくるワークショップを開催しました。岡山県立大学デザイン学部学生有志と風早研究室によるウクライナの文化への理解を深める取り組みの一環で、ウクライナの首都キーウ出身の講師を招いて全3回のワークショップを開催し、本学学生や教職員、一般の方も含め約50名が参加しました。参加費は全額ウクライナ支援団体へ寄付されました。
プィーサンキは中身を除いた卵の殻に、ろうけつ染めで模様をつけて作る工芸品で、模様や色にはそれぞれ意味があり、ウクライナではお守りとして多くの人が持っています。
講師からは、ウクライナの歴史や言語についてもレクチャーがあり、参加者の一人からは「言語はその国のアイデンティティそのもので、文化を継承していくためにも守らなければならない存在だと感じました。」との声が聞かれました。伝統工芸品づくりを通して、ウクライナの文化に触れ、関心を深める機会になりました。
また、このワークショップと同日に岡山県立大学附属図書館にてプィーサンキ展示会を開催しました。ウクライナの作家などによる100点を越える様々な形状、色彩のプィーサンキが展示されました。
■ ウクライナ支援・ウクライナ文化紹介展示シリーズ
ウクライナ文化を広める活動をするウクライナ避難者と協力した、全3回のウクライナの伝統工芸品シリーズ展示。
関連記事(外部リンク)
NHK:https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20230824/4020017749.html
ウクライナ文化紹介展示 I:伝統人形「モタンカ」
モタンカの歴史は7000年以上前にも遡ることができると言われています。モタンカは、持ち主を邪悪なものから守り、願いを叶えてくれると信じられていたため、家族の幸せ、病気の治癒、降雨の祈願など、様々な思いを込めてつくられてきました。
モタンカは、針やハサミといった鋭利な道具を一切使わず、素材となる生地を手で裂き、全てを糸で巻きつけながら作られます。また、「太陽」を表す十字の形に結ばれた糸を巻き付けた顔と、美しいウクライナ刺繍の施された衣装もモタンカの特徴の一つです。
ウクライナ文化紹介展示Ⅱ:伝統工芸品「プィーサンキ」
プィーサンキは黄身と白身を除いた卵の殻に、ろうけつ染めで模様をつけてつくります。模様や色にはそれぞれ意味があり、ウクライナではお守りとして多くの人が持っています。イースターエッグの原型とも言われており、古代から現代まで作られ続けてきました。
また、本展示ではプィーサンキに加えて、ウクライナ刺繍が施された布を敷いています。ウクライナ刺繍は心を表すと考えられており、心の表も裏も美しくあるようにとの意味で裏面も表面と同じく美しいのが特徴です。
ウクライナ文化紹介展示Ⅲ:伝統工芸品「ナミスト」
ナミストは、ウクライナで何世紀にもわたって女性が身につけてきた装飾品です。素材によって、また地域によって、様々な種類、呼び名、意味があります。ナミストは首元や袖口から悪いものが入ってくるのを防ぎ、身につけた人を守ってくれると信じられています。
初期の首飾りは、野菜、果物、穀物から取った種等で作られており、その後、石、金属、ガラスのビーズなどで作られるようになりました。さらに時代が進むと珊瑚、琥珀、真珠、ガラス、スモルト、ガーネットなどの高価な天然素材で作られるようになり、こうしたナミストは裕福な女性だけが手に入れることができました。また、素材だけでなく、ネックレスの列が多いほど裕福であるしるしとされていました。
■ 岡山県立大学デザイン学部のウクライナ支援を目的とした文化紹介冊子作成
2023年10月。岡山県立大学デザイン学部風早研究室学生有志グループがウクライナ文化を紹介する冊子を作成しました。ウクライナ文化への関心を高めてもらうことでウクライナ支援に繋げることをねらいとしています。冊子は岡山県立図書館や県庁、市役所等で配布した他、11月の大学祭でのボルシチのチャリティ販売にあわせて配布しました。
関連記事(外部リンク)
NHK: https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20231019/4020018314.html(2024年10月19日)
朝日新聞: https://www.asahi.com/articles/ASS2R6TDJS2FPPZB00Q.html(2024年2月24日)
岡山県立大学: https://www.oka-pu.ac.jp/information/51827/(2023年10月31日)