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JAILA 第1回全国大会報告

 去る平成24年3月17日、兵庫県立大学神戸学園都市キャンパスにおいて、JAILA第1回全国大会が開催されました。当日は雨にもかかわらず130名を越える大勢の方々にお越しいただきました。心よりお礼申し上げます。

 当日行われました研究発表と、特別公開シンポジウム「いま日本の国際化と日本人の教養を考える」の様子を紹介させていただきます。また研究発表・講演のプロシーディングズも掲載いたしますので是非ご覧ください。


研究発表の様子

マーク・テーラー先生
(マーク・テーラー先生のご発表1)

ロビン・イブ先生1
(ロビン・イブ先生のご発表1)

ロビン・イブ先生2
(ロビン・イブ先生のご発表2)

柴田先生
(柴田真志先生のご発表)

森永先生
(森永弘司先生のご発表)

細川先生
(細川朋子先生のご発表)

川越先生
(川越栄子先生のご発表)

斎藤先生1
(斎藤兆史先生のご講演1)

斎藤先生2
(斎藤兆史先生のご講演2)

清原先生
(清原正義先生のご講演)

ダイアン吉日さんを囲んで:懇親会にて
(ダイアン吉日さんを囲んで;懇親会にて)


プロシーディング/発表資料(PDF形式)

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題目

発表者 プロシーディング 発表資料
1 「「無意識の偽善者」の行為論」  大家 慎也 閲覧ボタン  
   「無意識の偽善者」とは、夏目漱石が『三四郎』のヒロイン、美禰子とそのモデルとなった若き平塚らいてうを形容した言葉であり、「自ら識らざる間に別の人になって行動する」者を指す。漱石いわく、彼女(ら)の行動は自己知の外にあるため、自らの行動に責任を持たない。しかしこの見解は妥当だろうか。本発表では若きらいてうの思想を追い、その行為論と倫理的意味を探る。
2 「中学校英語科における活用型学習活動の展開と教室の学びについて」 坂本 南美 閲覧ボタン  
   教室は、豊かな学びの場である。新学習指導要領の下、小学校で外国語活動が完全実施され、英語科の授業において、益々、異校種間のつながりが重要視されてきている。そうした中、本発表では、中学校英語科における言語材料の習得とスパイラルな活用型学習活動の2つを柱とした授業実践から、教室での学びについて考察したい。生徒達の学びを社会文化的な視点から捉え、英語教育における小中高大のつながりの重要性についても考えたい。
3 「詩と理科の融合—サイエンス・カフェにおける課題と可能性」 吉岡 由佳 閲覧ボタン  
   近年、各地でサイエンス・カフェが盛んに開催され、学術研究の社会への還元の場となっている。異分野間の融合研究を地域社会における学びのきっかけにするという目的のもと、詩と理科の融合教育を考える会『シトリカ』は2009年に発足した。これまで一般市民を対象としたサイエンスカフェ(講演会及びワークショップ)を6回企画した。こうした実践的な取り組みの中で見えてきた課題を「異分野融合」と「地域社会」の視点から焦点を当て、その解決と今後の可能性について検討したい。
4 「岡倉覚三とインド:日本文化のアイデンティティー」 五十嵐 潤美 閲覧ボタン  
   明治の思想家岡倉覚三(天心)は、非ヨーロッパ文明を野蛮又はエキゾティックとみなす欧米の学者たちに反論し、古代インド・中国を源泉とし日本を集大成とする高度な東洋文明圏の存在を構想した。彼はインド旅行中にその理論を完成させ、東洋文明と日本美術の優秀さを英文で論じ1903年ロンドンで出版する。本発表では岡倉がインドの学者ラジェンドララーラ・ミットラに共感し、その学説を取り入れた可能性を考察する。
5 「高等学校における和訳先渡し授業の取り組み」 目崎 浩子    
   2001年11月に行われた全英連高知大会で提案された『和訳先渡し授業』を参考にし,『和訳先渡し』方式を自分の授業に取り入れて9年になる。これまで学びの場である授業をいかに活性化させるか,大学入試を含め生徒に必要な力をいかにつけるかということを中心に置いて授業のタスクを考えてきたところである。本発表では授業の組み立てと,いかに家庭学習につなげていくのかも含めて,効果的なタスクについて考察してみたい。
6 「電子書籍の発展による自費出版の新たな展開」 湯川 祥史郎   閲覧ボタン
   書籍の電子化および電子書籍リーダーの普及が2010年より急速に進んでおり、出版業界はもとより印刷業界、教育界でも紙文化の今後が非常に危惧されている。本発表では、印刷会社が電子書籍を独自に運営して得たノウハウとその有効性を具体的にご紹介したい。特に、電子書籍化による出版費用の低減が小ロットな自費出版に適しており、またオンデマンド印刷本との相性が良い点を踏まえて、自費出版がオンデマンド出版として発展して行く可能性について論じていきたい。
7 'The Variation of One as a Personal Pronoun – Comparing Application Patterns of One in Woolf’s Works and Other Occurrences –' Kanako Asaka 閲覧ボタン  
   What is significant when we see the use of one in Woolf’s works is its adaptability, which gives the reader either the subjective or objective point of view. In her novels such as Jacob’s Room, Mrs. Dalloway, To the Lighthouse and some of her short stories, one is applied as a personal pronoun instead of other familiar personal pronouns such as s/he or I. However, it is also true that when one is employed as a personal pronoun, especially instead of I, it has always been acknowledged as a sign of class-awareness. In this speech, I would like to explain why the application of one in Woolf’s works seems different from such acknowledgement. I will compare the occurrences of one in some of Woolf’s works with those in Woolf’s diary and some other stories written by the contemporary female writer, Katherine Mansfield. This comparison will reveal how one is capable of yielding different effects.
8 「多読授業で「言葉への気づき」を促す」 深谷 素子 閲覧ボタン 閲覧ボタン
   英語多読は、第二言語習得の方法として近年注目を集めているが、その基本的活動が「英語の本を読むこと」、つまり読書であることから、読書指導の場としても活用し得る。特に、小中高までは極めて重視される「国語」を必修科目として設置していない多くの大学で、英語を含めた必修外国語科目が、大学生が言語教育を受ける唯一の場となっている現状にあっては、英語多読が広く言語教育の場として果たす役割は大きいと考えられる。そこで本発表では、2011年度の実践例を基に、「言葉への気づき」を促す多読授業の可能性を探り、その効果―読書意欲を活性化し読書量増加につながるかどうか―の検証を試みたい。
9 「乳児における市販離乳食からの水溶性ビタミン摂取量について」 木岡 未央    
   日本人の食事摂取基準(2010年版)において、乳児(6-11ヵ月)におけるビオチン、葉酸、ナイアシン、B6の目安量は策定されている。しかし、これらの目安量は離乳食からの摂取量を考慮されていない。そこで、市販離乳食中の水溶性ビタミンの含有量を測定し、離乳期の乳児におけるこれらのビタミンの摂取量を算出した。これまでの結果として、市販離乳食と母乳からの摂取量 (6-8ヵ月児及び9-11ヵ月児)は、それぞれビオチン6.1、12.2µg/日、葉酸66.5、122.4µg/日、ナイアシン5.1、8.0mgNE/日であった。
10 'Innovate locally, contribute globally: Engineering foreign language pedagogy for the international liberal arts' Mark Taylor 閲覧ボタン  
   A liberal arts education engages the learner with multiple disciplines and is therefore considered an interdisciplinary or transdisciplinary project. Language has traditionally played a key role in realizing the educational aims of the liberal arts. Foreign language pedagogy would thus seem to occupy a key position in any discourse concerning the international liberal arts. This paper explores the position of English as a foreign language at university in Japan and takes up some of the issues university English teachers must negotiate in making the course relevant to student needs, namely the curriculum and textbook selection and use. It argues for a principled observation and engagement in the lesson which privileges student language and seeks to promote communication, samples of which are provided for discussion.
11 「英語リーディング教材を利用した教養力を高める試み」 森永 弘司 閲覧ボタン 閲覧ボタン
   仲正(2008)は、教養の本質を「知的な討論をするための基礎的な能力」と定義しているが、この知的な基礎能力を養成するための有用なツールの一つが読書であることは異論の無い所であろう。発表者は英語の名文を収録したリーディング教材を使用しておこなった授業で、名文の著者の好きな作品を読んでレポートとして提出する課題をかした。今回の発表ではこの課題が教養力を高める上でどの様な効果があったか報告したい。
12 「グアバ葉茶の抗動脈硬化作用について」 細川 朋子    
   日本では緑茶をはじめとするお茶の文化は古く、多種多様な健康飲料が親しまれている。グアバ葉茶はポリフェノールとして数種のタンニンやフラボノイドを有効成分とし、抗糖尿病作用や抗動脈硬化作用などの効果が知られているがその作用機序については未だ不明な点が多い。動脈硬化に関わりのある白血球型12‐リポキシゲナーゼとグアバ葉茶に含まれる抗動脈硬化成分の効果について報告する。
13 'Parallel Structures between Language and Music' Robin Eve 閲覧ボタン  
   Through comparative studies of linguistic research and musicology it is possible to identify similarities between the structures of language and music, especially between linguistic prosody and phrase rhythms in music. First, comparisons can be made between the adjacency pair structure in language and binary form in music, and it can be shown how rhythmic structures in language are manifest in music. Secondly, the implications of rhythm in communication are considered. Thirdly, the sense of meaning implied through prosody is compared with the sense of meaning implied in music. These similarities suggest that, in some aspects, music is an artistic representation of language.
14 「ESP (専門英語教育)を考えるー医学科での試みをふまえて」 川越 栄子    
   ESP(専門に特化した英語)教育の医学分野の取組として3校医学科(阪大、神戸大、大阪市大)の学生に過去約10年間専門英語教育を行い、医療英語教育のための様々な教材を出版しているが、今回は科研費(基盤研究(B))で開発したeラーニング教材を使用した医学生の医学英語力の向上について発表する。この一例を通して日本の英語教育におけるESPの重要性とその手法(専門家と英語教員の協力)について考えたい。
15 「中年女性における低強度運動の安全性と有益性」 柴田 真志    
   有酸素性運動には、毛細血管の新生、ミトコンドリアの数やサイズの向上、HDLコレステロールの増加などの効果が認められ、最大酸素摂取量の50~85%強度が推奨されている。一方、60%強度付近からカテコラミンなどストレスホルモン分泌が亢進するため、心血管リスクが高まる可能性が指摘されている。本研究では、中年女性における低強度運動の安全性と有益性について検討を行ったので報告する。
         

講演

「新時代の教養と英語」-English and Liberal Arts in a New Age- 斎藤兆史 閲覧ボタン  
           
           

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